「ロコモ」と「サルコペニア」の違い

サルコペニアとロコモの大きな違いは、定義範囲の幅にあります。

ロコモは、運動機能障害による日常生活が困難となる状態をいいます。

そのため、対象の多くは高齢者が多いとされていますが、子供・青年期であっても同様の状態であればロコモと判断されます。

また、「メタボ」「骨折」「病気」による運動機能の障害により日常生活の困難となった場合もロコモとされます。

このようにロコモは、運動機能の状態が定義となります。

 

サルコペニアの定義

全身の骨格筋量・骨格筋力の低下が定義とされます。

 

人の筋肉量は、30歳をピークに徐々に減少します。

この減少速度は加齢により加速し、60歳を超えると年間5%もの筋肉量減少を起こす事もあります。

加齢は、筋肉の合成と分解のバランス崩壊を起こし筋肉量の減少の原因となります。

 

通常の筋肉は、運動による刺激を受けタンパク質等を摂取することで維持・増加します。

しかし加齢が進むことで、筋肉の合成力が低下するだけでなく、筋肉の栄養ともなる食事も減少し、筋肉の減少を促してしまいます。

このような筋肉量が減少する現象をサルコペニアと言うのです。

 

サルコペニア(筋力低下)の原因別分類

原発性 加齢性サルコペニア     加齢以外の原因が明らかになっていない。

二次性 運動不足によるサルコペニア 寝たきり、不活発な生活、無重力状態での生活

疾患が原因のサルコペニア  重度臓器不全(心臓・肺・肝臓・腎臓・脳など)炎症性疾患、内分泌疾患に付随するもの

栄養不良によるサルコペニア 吸収不良、消化管疾患、食欲不振の副作用を持つ薬剤使用、たんぱく質の摂取量不足

 

サルコペニアの重症度

プレサルコペニア  「筋肉量の低下」があるが日常生活への影響はない

サルコペニア    「筋肉量の低下」「筋力の低下」または「身体機能の低下」が見られる

重症サルコペニア  「筋肉量の低下」「筋力の低下」「身体機能の低下」の全てが見られる

 

サルコペニアの症状

・筋肉量の低下

・転倒、転落

・日常生活の動作低下

・病気からの回復速度が遅くなる

・嚥下障害(えんげしょうがい)

これらの状態が筋肉量・筋力の低下により発生します。

 

まとめ

筋肉量・筋力量が減少することで起きるサルコペニアは、その原因や症状が限定的です。

そのためサルコペニアは、広域な意味での運動機能の障害・日常生活への影響を原因と症状とするロコモに含まれるのです。

サルコペニアによる歩行機能の低下は、ロコモへの入口、負のスパイラルの始まりと言えます。

そのため、運動と十分な栄養摂取を心がけ、意識的な筋力量の回復を目指す事が大切なのです。

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